ポスト「新型コロナ危機」のグローバル戦略「見直し」こそ肝要

執筆者:柯隆 2020年5月8日
エリア: アジア 北米
中国が転べば北朝鮮は大怪我をしてしまいかねない(C)AFP=時事
 

 新型コロナウイルス危機はまだ終息していないが、ここで、新型コロナとの闘いを「平和の戦争」と定義する。武力を使わなく、イデオロギーの違いをめぐる対立でもないから、熱い戦争および冷戦と区別して、「平和の戦争」と呼ぶことにする。

 今回、アメリカ一国だけで、現時点(5月7日)で感染者約123万人、死者約7万3000人以上の犠牲者が出た。死者数は「9.11」の犠牲者の24倍以上、朝鮮戦争の犠牲者の数をはるかに凌駕する規模である。

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執筆者プロフィール
柯隆(かりゅう) 公益財団法人東京財団政策研究所主席研究員、静岡県立大学グローバル地域センター特任教授、株式会社富士通総研経済研究所客員研究員。1963年、中国南京市生まれ。88年留学のため来日し、92年愛知大学法経学部卒業、94年名古屋大学大学院修士取得(経済学)。同年 長銀総合研究所国際調査部研究員、98年富士通総研経済研究所主任研究員、2006年富士通総研経済研究所主席研究員を経て、2018年より現職。主な著書に『中国「強国復権」の条件:「一帯一路」の大望とリスク』(慶応大学出版会、2018年)、『爆買いと反日、中国人の行動原理』(時事通信出版、2015年)、『チャイナクライシスへの警鐘』(日本実業出版社、2010年)、『中国の不良債権問題』(日本経済出版社、2007年)などがある。
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