[ガザ発/ロイター]エジプトは、ガザ地区での恒久的な停戦をイスラエルとの間で仲介すべく、ハマス、およびハマスと連携する過激派イスラム聖戦(Islamic Jihad)と議論を重ねている。イスラエルによる攻撃によってハマスが支配するガザ地区は瓦礫の山となり、万単位の人が犠牲となって、230万の人口の大半が家を追われた。
エジプトが仲介しようとする様々な提案は以下のようなものだ。
「力の放棄」
エジプトの治安関係者2人によると、エジプトはハマスとイスラム聖戦に対し、恒久的停戦と引き換えにガザ地区における権力を放棄すること提案しているという。両組織はこの提案を拒んだとされる。ただし、このエジプト治安筋からの情報については、両組織とも幹部が公式に否定した。
ハマスとイスラム聖戦の指導者たちは、ガザの戦後はパレスチナ人自身によって決められるべきであり、外国の指示は受けないと繰り返し主張してきている。
イスラエルはハマスとイスラム聖戦の撲滅を要求している。ベンヤミン・ネタニヤフ首相の側近らによると、撲滅とは両組織の軍事および統治能力の解体と、ガザの人々が過激主義から離れることを意味している。上記のような両組織が政権から離れることが、こうしたイスラエルの要求を満たすのかは現時点ではわからない。
停戦のステップ
エジプトは数段階に分けた停戦を考えている。最初は1~2週間に期限を絞った一時的停戦であると前出のエジプト治安筋は語った。この一時的停戦は更新できる。
パレスチナ当局者によると、停戦は3段階の提案だ。最初の10日は人道的停戦で、ハマスが女性、子供、年老いた男性の人質をすべて解放する。見返りとして、イスラエルは合意した数の、女性・子供・年老いた男性のパレスチナ人受刑者を釈放し、すべての攻撃をやめ、人口密集地隊の外に戦車を移動させ、医薬品と食料支援、調理用燃料の配送を許可する。そして北部ガザに人々が戻るのを許す。
第2段階では、ハマスがイスラエルの女性兵士全員を解放する。見返りに、……
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