昨年秋の臨時国会から、官僚が国会答弁を行なう政府委員制度が廃止され、政務次官の役割が増大した。故小渕恵三前首相は政務次官に政策通を数多く起用したが、この時、三十代の若さで大蔵政務次官に抜擢されたのが、林芳正参議院議員である。一年生議員ながら宮沢喜一蔵相直々の指名を受けた林氏は、大蔵省OBである蔵相と大野功統総括政務次官に伍して、国会答弁や国際会議といった任務をこなしている。「財政投融資の改革や預金保険制度など、党で取り組んできた制度改革に関する法案の答弁に立つというのも、なかなかオツなものですね」とは、八カ月間務めあげての氏の感想だ。

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