何立峰

か・りつほう、ホー・リーフォン

副首相（経済・貿易）

1955年2月生、広東省興寧市

アモイ大学経済学部財政金融専攻（1978～82年）卒業、同大学財政金融系財政学専攻修士課程（1982～84年）修了、同大学財政金融系財政学専攻在職大学院生（1995～98年）経済学博士

文化大革命後期の1973年、知識青年として福建省永定県の農村に下放し、76年に同県の発電所で労働者として勤務。2009年に天津市党委副書記に就くまで、36年間にわたり、主に財政金融に明るい専門家として福建省でキャリアを積んだ。

2歳年上の習近平が福建省アモイ市副市長に赴任したのは1985年。当時修士課程を修了したばかりの何は、アモイ市財政局副局長だった。30代前半の2人の交遊はこの時に始まった。

何は、習が2002年に福建省を離れるまで、アモイ市副市長、泉州市と福州市の党委書記などを歴任した。09年から14年まで天津市で党委副書記、政治協商会議（政協）主席を務め、14年には国家主席に就いた習近平の下、マクロ経済政策を統括する国家発展改革委員会副主任に抜擢され、17年以降、同主任を務め、習近平の地方視察に随行。直接助言を与え、信頼関係は強まった。

22年10月の共産党大会で中央政治局委員に昇格し、23年3月に劉鶴の後任として副首相に就任。経済政策の司令塔を担うことになり、引き続き習近平の最側近の一人として地方視察や外遊に付き添っている。23年7月にはジャネット・イエレン米財務長官と北京で会談するなど、米国との経済貿易交渉でも最前線に立っている。

（執筆・監修：城山英巳）