40歳まで成長期? ティラノサウルスは大器晩成型だった

2026年2月3日
タグ: 野生生物
世界で最も完全なT・レックス化石の一つ「トリスタン・オットー」[ドイツ・ベルリンのフンボルト博物館特別展](C)REUTERS/Lisi Niesner
ティラノサウルス・レックス(T・レックス)は、地球の歴史の中で陸上最大の肉食動物と言われる巨体を持つ。だが、T・レックスはどれほどの時間をかけて成体のサイズに達したのだろうか。これまで議論が続いてきたが、最新研究から新たな知見が得られている。

[ワシントン発/ロイター]研究チームは、17体の化石標本から脚の骨の微細構造を分析。その結果、ティラノサウルスが成体サイズ(体重8トン程度)に達するまでに、約40年かかったと結論づけた。以前推定された期間より約15年長い。

 研究では、偏光を当てなければ見られない成長痕を初めて特定した。

「成長の軌道は、予想よりも緩やかだった。T・レックスは短い間に一気に大人の体格へ成長したのではなく、生涯の大部分を幼体や亜成体の体格のまま過ごしていた」と米オクラホマ州立大学健康科学センターの古組織学者で、論文の筆頭著者であるホリー・ウッドワード氏は述べた。この研究成果は、学術誌『PeerJ』に掲載された。

 恐竜の骨には、木の年輪のように、成長線が1年ごとに刻まれる。研究チームは、幼体から巨大な成体まで多種多様な標本の脚で成長線を調査した。

「個体ごとで、成長線の間隔に差があることも分かった。T・レックスの成長パターンは臨機応変的で、あまり成長しない年もあれば、急成長する年もあった」

「その違いは、食物の豊富さや環境条件から来ていた可能性が高い。条件が悪い年では、成長が優先されなかったが、条件が良い年には大きく成長できた。このような柔軟な成長の仕方のおかげで、他の肉食恐竜より巨大化して資源を有利に獲得しつつ、厳しい時期でも生きながらえることができた。最終的に、T・レックスは他のT・レックスとしか食物資源の取り合いをしなかった」(ウッドワード氏)

カテゴリ: 医療・サイエンス
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