[モスクワ発]北朝鮮のテポドンなど弾道ミサイル七連発に、ロシアのプーチン政権は内心激怒したはずだ。七月十五日からのサンクトペテルブルク・サミット(主要国首脳会議)を前に難題を突きつけられた上、ロシアの自制要請を無視し、よりによってロシア近海に落下させたからだ。 政権に近い政治学者のグレブ・パブロフスキー氏は「金正日労働党総書記には、もうロシアの鉄道旅行はさせない。一定の制裁が必要だ」と述べた。ロシア外務省の非難声明も、従来にない厳しい内容だった。極東では北朝鮮への反発が広がっており、世論を外交に反映させないプーチン政権も、次第に対北政策を変えざるを得ないだろう。
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