「人手不足」と外国人 (13)

“偽装留学生”をひた隠す『日経』欺瞞の大罪

執筆者:出井康博 2017年8月7日
エリア: アジア
留学生の就労問題を取り上げた7月21日の「日本経済新聞」1面

 

 「日本で働く外国人が100万人を突破」というニュースが今年初めに報じられて以降、外国人労働者に関する報道も増えてきた。だが、本連載で繰り返し問題にしている出稼ぎ目的の“偽装留学生”に関しては、新聞やテレビではほとんど取り上げられない。

「フェイクニュース」

 国内の外国人労働者のうち、約2割は留学生のアルバイトだ。その相当数が“偽装留学生”であることは間違いない。正確な数を割り出すことは難しいが、留学生全体の少なくとも半数近くに上ると筆者は見ている。

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執筆者プロフィール
出井康博(いでいやすひろ) 1965年、岡山県生れ。ジャーナリスト。早稲田大学政治経済学部卒。英字紙『日経ウィークリー』記者、米国黒人問題専門のシンクタンク「政治経済研究ジョイント・センター」(ワシントンDC)を経てフリーに。著書に、本サイト連載を大幅加筆した『ルポ ニッポン絶望工場」(講談社+α新書)、『長寿大国の虚構 外国人介護士の現場を追う』(新潮社)、『松下政経塾とは何か』(新潮新書)など。最新刊は『移民クライシス 偽装留学生、奴隷労働の最前線』(角川新書)
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