北方領土の終わらない戦後

 11月21日の日露首脳会談は、プーチン大統領が北方領土問題で一歩も譲らず、強硬姿勢が目立った。 その伏線は、5月の対独戦勝記念式典後の記者会見で垣間見えた。大統領は、バルト3国のラトビアがロシアの実効支配地域を「固有の領土」として要求したことに、「領土の代わりに死んだロバの耳をくれてやる」と罵った。 さらに「固有の領土というなら、クリミア(ウクライナ)やクライペダ(リトアニア)を返してくれ」と発言。ソ連解体で失ったロシアの「固有の領土」に言及し、「固有の領土論」が通用しないことを指摘した。ソ連のバルト3国併合批判には、3国を「大国間取引の小銭だ」と言い放った。

カテゴリ: 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
名越健郎 1953年岡山県生れ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長を歴任。2011年、同社退社。現在、拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学東アジア調査研究センター特任教授。著書に『クレムリン秘密文書は語る―闇の日ソ関係史』(中公新書)、『独裁者たちへ!!―ひと口レジスタンス459』(講談社)、『ジョークで読む国際政治』(新潮新書)、『独裁者プーチン』(文春新書)、『北方領土はなぜ還ってこないのか』(海竜社)など。
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