アフリカはどうすれば「離陸」できるのか

執筆者:平野克己 2008年4月号
エリア: アフリカ

資源高騰で急激な経済成長を遂げつつあるのに、いまだ改善されない貧困。その最大の原因は近代化が大幅に遅れた農業にある。 今年は日本のアフリカ観とアフリカ政策が、国際的に注目を集める年になる。五月に日本政府主催の第四回アフリカ開発会議(TICADIV)が開催されるのみならず、七月のG8北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)ではアフリカ諸国が参加する拡大会合も予定されているからだ。ここ数年、G8サミットでは毎回アフリカ問題が議論され、議長国は対アフリカ政策をとりまとめなければならない。したがって、それに先立つTICADにも実質的な成果が求められる。

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執筆者プロフィール
平野克己(ひらのかつみ) 1956年生れ。早稲田大学政治経済学部卒、同大学院経済研究科修了。スーダンで地域研究を開始し、外務省専門調査員(在ジンバブエ大使館)、笹川平和財団プログラムオフィサーを経てアジア経済研究所に入所。在ヨハネスブルク海外調査員(ウィットウォータースランド大学客員研究員)、JETRO(日本貿易振興機構)ヨハネスブルクセンター所長、地域研究センター長などを経て、2015年から理事。『経済大陸アフリカ:資源、食糧問題から開発政策まで』 (中公新書)のほか、『アフリカ問題――開発と援助の世界史』(日本評論社)、『南アフリカの衝撃』(日本経済新聞出版社)など著書多数。2011年、同志社大学より博士号(グローバル社会研究)。
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