落日一途かと思われた「鉄の盟主」が、ここにきてツキを味方にしはじめた。「次期財界総理」の呼び声は日増しに高まっているが――。 前首相の安倍晋三(五三)に続いて民主党代表の小沢一郎(六五)と政界では唐突な辞意表明が相次いだが、経済界では「次に逆ギレ辞任を言い出すのは財界総理ではないか」といった観測が飛び交っている。 昨年五月に就任した日本経団連会長の御手洗冨士夫(七二)。我田引水が目立つ言動やお膝元のキヤノンでの偽装請負発覚などで批判を浴び、さらに経団連内部でもあまりの政治音痴ぶりに「とてもついて行けない」などと漏らす事務局幹部が少なくない。

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