まだ「昭和」から抜け出せない小中高校は「令和」で変われるか?

執筆者:原英史 2019年4月22日
タグ: 日本
エリア: アジア
文科省が描く具体的イメージだと言うが……(「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(中間まとめ)」より)

 

 元号は間もなく「平成」から「令和」に替わる。

 その中で、日本の学校、特に小中高校は、いまだに「昭和」の要素が色濃く残されたままだ。

「学校」だけアナログのまま

「平成」の30年間に、学校の外の世界、つまり日常生活や学校以外の職場では、大きな変革があった。大変革の1つが、アナログからデジタルへの転換だ。

 筆者はたまたま、昭和から平成に元号が替わる年に学校を出て、当時の通商産業省に就職した。役所に入った当初、文書の多くはまだ手書きだった。部署に1台だけ大きな共有コンピュータがあり、特に大事な文書は、そこで手書きからワープロに清書していたものだ。それから数年のうちに、職場で1人1台パソコンが支給されるのはあっという間に当たり前になった。日常生活でも、パソコン、タブレット、さらにパソコン並みの機能を有するスマホを持ち歩くのは当たり前になった。

カテゴリ: 政治 IT・メディア 社会
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執筆者プロフィール
原英史(はらえいじ) 1966(昭和41)年生まれ。東京大学卒・シカゴ大学大学院修了。経済産業省などを経て2009年「株式会社政策工房」設立。政府の規制改革推進会議委員、国家戦略特区ワーキンググループ座長代理、大阪府・市特別顧問などを務める。著書に『岩盤規制―誰が成長を阻むのか―』、『国家の怠慢』(新潮新書)など。
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