ポイント・アルファ (8)

半導体「対中輸出規制」は日本のチャンス|黒田忠広・東京大学大学院教授(4)

執筆者:関瑶子 2024年2月13日
タグ: AI 半導体
エリア: アジア
「デカップリング」「デリスキング」の掛け声のもと、アメリカの「脱・中国依存」は電子機器を中心に進んできた。その本丸とも言える半導体貿易において、アメリカは厳しい対中輸出規制に乗り出している。この潮流は日本にとって吉か凶か――黒田教授は、地政学的に低リスクな投資先である日本にチャンスをもたらすと指摘する。(聞き手:関瑶子)

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 長野光と関瑶子のビデオクリエイター・ユニットが、現代のキーワードを掘り下げるYouTubeチャンネル「Point Alpha」。今回は、半導体を巡る米国と中国の緊張が日本に及ぼす影響について、東京大学大学院教授で研究センターd.lab長、技術研究組合RaaS理事長を務める黒田忠広氏に話を聞いた。 ※主な発言を抜粋・編集してあります。

習近平が打ち出した2015年の大戦略

――中国の習近平国家主席は、2015年5月に「中国製造2025」を制定し、中国の半導体自給率を2020年に40%、2025年には70%まで引き上げる目標を掲げました1。中国が半導体の自国内生産に固執する最大の理由は何でしょうか。

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執筆者プロフィール
関瑶子(せきようこ) ライター・ビデオクリエイター 早稲田大学大学院創造理工学研究科修士課程修了。素材メーカーの研究開発部門・営業企画部門、市場調査会社、外資系コンサルティング会社を経て独立。You Tubeチャンネル「著者が語る」の運営に参画中。
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