第5回中国アフリカ協力フォーラム(FOCAC)で明らかになった課題

平野克己
執筆者:平野克己 2012年7月23日
カテゴリ: 経済・ビジネス

 中国アフリカ協力フォーラム(FOCAC)の第5回閣僚会議が、先週末、北京で開催された。FOCACは2000年に始まって3年ごとに行われてきた。日本のTICADは1993年の初回から5年ごとの開催だから、来年で5回目だ。

 あいかわらずの大盤振る舞いであった。前回100億ドルの融資を打ち出して先進諸国のドギモを抜いたが、今回は倍の200億ドル融資を次回FOCACまでに提供すると約束した。これまでの対アフリカ投資は、50ヵ国150億ドルにのぼったという。

 胡錦濤の開会演説によると中国は、これまでアフリカに学校を100、病院を30、マラリア予防センターを30、農業技術移転センターを20建設し、アフリカ人4万人に訓練を施し、2万人に奨学金を提供し、孔子学院を22ヵ国に29設置したという。

 2011年の数字を見ると、中国の対アフリカ輸入は772億ドル、輸出は729億ドルである。合計で1500億ドルだ。一方アメリカの対アフリカ輸入は930億ドル、輸出は327億ドルで合計1257億ドル。現在、アフリカからの輸入額は米中が突出して大きい。それは、米中がアフリカ産原油を集中して買っているからなのだが、原油の輸入はアメリカのほうが多いものの、アフリカに対する輸出となると、もう中国の独壇場というに近い。

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執筆者プロフィール
平野克己
平野克己 1956年生れ。早稲田大学政治経済学部卒、同大学院経済研究科修了。スーダンで地域研究を開始し、外務省専門調査員(在ジンバブエ大使館)、笹川平和財団プログラムオフィサーを経てアジア経済研究所に入所。在ヨハネスブルク海外調査員(ウィットウォータースランド大学客員研究員)、JETRO(日本貿易振興機構)ヨハネスブルクセンター所長、地域研究センター長などを経て、2015年から理事。『経済大陸アフリカ:資源、食糧問題から開発政策まで』 (中公新書)のほか、『アフリカ問題――開発と援助の世界史』(日本評論社)、『南アフリカの衝撃』(日本経済新聞出版社)など著書多数。2011年、同志社大学より博士号(グローバル社会研究)。
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