「シリア空爆」どころではないロシアの「経済苦境」

名越健郎

 青柳尚志氏の「目が離せない『プーチン曲芸外交』の『奸知』と『綻び』」が言うように、最近のロシアを予測するには、専門家の分析より、往年の東映ヤクザ映画、特に菅原文太の主演映画が役に立つかもしれない。プーチン大統領はトルコ機によるロシア爆撃機撃墜で、「背中を刺された」「何度も後悔させてやる」とドスの利いた発言をした。喧嘩に明け暮れた少年時代を回顧し、「闘いが避けられない時、先制攻撃が鉄則だ」とも述べた。パターンの決まった様式美の高倉健主演映画ではなく、意外性に富み、展開が読めない『仁義なき戦い』の世界である。ロシアでは11月から、トラック運転手らが道路封鎖をするなど政府への抗議行動をしており、『トラック野郎』も見逃せない。

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執筆者プロフィール
名越健郎 1953年岡山県生れ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長を歴任。2011年、同社退社。現在、拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学東アジア調査研究センター特任教授。著書に『クレムリン秘密文書は語る―闇の日ソ関係史』(中公新書)、『独裁者たちへ!!―ひと口レジスタンス459』(講談社)、『ジョークで読む国際政治』(新潮新書)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
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