マネーの魔術史
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日露戦争の戦費調達に高橋是清が奔走
日露戦争は、1904(明治37)年2月8日に開戦し、1905(明治38)年9月5日に終わった。この戦費は、どのくらいだったか?
アジア歴史資料センターの『日露戦争史』によると、約20億円。1905年度の日本の政府歳入が約4億円だったので、その5年分だ。
資料によって数字には若干の差がある。富田俊基『国債の歴史』(東洋経済新報社)によれば、戦費は17.2億円で、1903年度税収の11.7倍だ。
いずれにしても、当時の日本の国力に比べて非常に重い負担であったことは間違いない。
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