日露平和条約の新たな障害となる千島列島「要塞化」

名越健郎
執筆者:名越健郎 2018年1月29日
エリア: 北米 ロシア 日本
ロシア軍による基地化が進む、千島列島中部のマツア(松輪)島

 

 北方領土など千島列島の戦略的価値を重視するロシア軍が、昨年までに国後、択捉両島での施設近代化を突貫工事で完了し、今年は千島列島中部のマツア(松輪)島と北部のパラムシル(幌筵)島に新しい軍事基地を建設する予定だ。

 米露関係の悪化が背景にあり、ロシアは対米核戦力の聖域となるオホーツク海防衛のため、千島列島の要塞化を図ろうとしている。ウラジーミル・プーチン露大統領も、安全保障環境の改善が北方領土返還の条件としており、領土問題解決のハードルを高めている。

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執筆者プロフィール
名越健郎 1953年岡山県生れ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長を歴任。2011年、同社退社。現在、拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学東アジア調査研究センター特任教授。著書に『クレムリン秘密文書は語る―闇の日ソ関係史』(中公新書)、『独裁者たちへ!!―ひと口レジスタンス459』(講談社)、『ジョークで読む国際政治』(新潮新書)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
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