日露平和条約の新たな障害となる千島列島「要塞化」

ロシア軍による基地化が進む、千島列島中部のマツア(松輪)島
北方領土など千島列島の戦略的価値を重視するロシア軍が、昨年までに国後、択捉両島での施設近代化を突貫工事で完了し、今年は千島列島中部のマツア(松輪)島と北部のパラムシル(幌筵)島に新しい軍事基地を建設する予定だ。
米露関係の悪化が背景にあり、ロシアは対米核戦力の聖域となるオホーツク海防衛のため、千島列島の要塞化を図ろうとしている。ウラジーミル・プーチン露大統領も、安全保障環境の改善が北方領土返還の条件としており、領土問題解決のハードルを高めている。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン