「バチカン銀行」総裁を5月末に解任されたエトレ・ゴティテデスキ氏が、今度はイタリア司法当局の家宅捜索を受けてバチカン銀行の内部情報を記したメモを押収され、「命の危険を感じる」とおびえている。メモによって、バチカン銀行とこれを不正利用する者とのつながりが明らかになり、それによって不利益を被る何者かに報復されると恐れていると報じられているのである。ミステリー小説のような展開は、30年前に死者までが出たバチカン銀行の大スキャンダルを髣髴とさせる。今年1月の機密情報漏洩事件(バチリークス)から始まったバチカンのスキャンダルは第2幕を迎えた。

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