ロシア・中国に接近する「フランシスコ法王」の危うさ

2月12日、キューバの首都ハバナで署名した文書を交換するフランシスコ・ローマ法王(左)とロシア正教会最高位のキリル総主教 (C)AFP=時事
2013年の就任以来、様々な教会改革に取り組んできたローマ法王フランシスコが、外交の難題にも取り組み始めた。歴代法王がかなえられなかったロシア正教会トップとの会談を実現したほか、中国に対しては、旧正月を前に、最大限の賛辞を込めたメッセージを送り、外交関係再開への意欲を強烈にアピールした。だが、こうした外交攻勢の中で、露中両国の人権問題やカトリック信者迫害への言及がほとんどないことが波紋を呼んでいる。法王の目指す外交とは何なのか。

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