高級ブランド企業が英国で「チャブ(Chav)」と呼ばれる若者の存在に脅かされている。イギリスで二〇〇四年の流行語になった「チャブ」は、労働者階級出身で、所得と教育水準が低く、公営住宅に住む十六歳から二十五歳の白人の若者を指す。語源はジプシーが使用するロマ語の「チャボー(=男の子の意)」とされる。ファッションの趣味の悪さが彼らの特徴だ。 チャブは昨年、自らの存在を誇示するためのパレードで、ベージュ地に赤と黒が入った「バーバリー・チェック」模様に塗装したオープンカーを使い、同じチェック地の野球帽を被った。招かざる客の出現にバーバリーは困惑を隠せない。

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