バラク・オバマ大統領は米国東部標準時間1月28日午後9時過ぎから米議会上下両院合同本会議で「一般教書演説」を行い、今後1年間の内政、外交の基本方針を明らかにした。2012年11月に行われた大統領選挙で共和党大統領候補のミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事を大差で破り、第2期政権の1年目をスタートさせたばかりの昨年2月12日に行った「一般教書演説」と今回とを比較すると、オバマ大統領自身の立場が大幅に弱体化した事実を先ず認識せざるを得ない。昨年2月時点でのオバマ大統領の支持率は各種世論調査では55%前後で順調に推移しており、自らの優先政策課題を実現していくための「政治資本」も、再選を果たしたばかりのオバマ大統領にはあった。ところが、あれから1年が経過した現在のオバマ大統領の支持率は「不支持」が「支持」を大幅に上回り、大統領支持率は40%台前半にまで低下している。実に、この1年間で15ポイント前後も支持率が低下してしまったのだ。
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