二年半前、イスラマバードで会った西側外交筋から、次のような興味深い話を聞いた。 ムシャラフ・パキスタン大統領は公式的には、パキスタン国内における米軍の作戦活動を拒否しているが、米中央情報局(CIA)の工作は事実上、制限なく認められている。アフガニスタン国境に近いクエッタなどの要衝で「CIAとみられる人物らがハイテク機器を運び込むのを見た」といった目撃談をしばしば聞く――というのだ。 今年初めには、ムシャラフ政権とブッシュ米政権の間で、CIAの工作について「暗黙の了解」ができた、と米ワシントン・ポスト紙が伝えている。アフガン国境にある連邦部族直轄地域(FATA)のアル・カエダやタリバンのアジトに対して、CIAが精密誘導兵器で攻撃することが認められたというのだ。
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