アメリカの重要性は変わらない

執筆者:渡部恒雄 2010年9月1日
エリア: 北米

 この世界において、アメリカの動向を考えないで、自らの政策を考えることができる国家はない。

 アメリカの力が落ちているといっても依然として影響は大きいし、落ちていることの国際情勢への影響も見逃せない。たとえば、世界で最も孤立している北朝鮮ですら米国の動きに左右されている。ましてや同盟関係にある日本は米国の動向に一番敏感であるべきだ。

 しかし米国の内政を含めた状況について、日本人は指導者も含め、どの程度きちんと理解しているだろうか。2009年当初のオバマブームは日本でも大きく報道されたが、その後のオバマ政権の苦境とその背景について、メディアは十分な情報を提供しているだろうか。

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執筆者プロフィール
渡部恒雄(わたなべつねお) わたなべ・つねお 笹川平和財団上席フェロー。1963年生まれ。東北大学歯学部卒業後、歯科医師を経て米ニュースクール大学で政治学修士課程修了。1996年より米戦略国際問題研究所(CSIS)客員研究員、2003年3月より同上級研究員として、日本の政治と政策、日米関係、アジアの安全保障の研究に携わる。2005年に帰国し、三井物産戦略研究所を経て2009年4月より東京財団政策研究ディレクター兼上席研究員。2016年10月に笹川平和財団に転じ、2017年10月より現職。著書に『大国の暴走』(共著)、『「今のアメリカ」がわかる本』、『2021年以後の世界秩序 ー国際情勢を読む20のアングルー』など。最新刊に『防衛外交とは何か: 平時における軍事力の役割』(共著)がある。
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