2012年12月の総選挙では、自民党は294議席を獲得して圧勝したものの、比例代表では得票が伸びなかった。国民は熱狂的に自民党を支持したわけではなく、自民党の勝利はあくまで有権者の消極的選択の結果にすぎなかった。
選挙前にメディアが注目した第3極の日本維新の会と日本未来の党(現在は生活の党)は、政策の方向性に一貫性がなく、得票を伸ばすことができなかった。一方、与党であった民主党への批判は強く、同一選挙区で離党した候補と票を分け合ったこともあり、大敗した。また選挙後には、日本維新の会では東西対立がささやかれ、日本未来の党では嘉田由紀子代表が小沢一郎と対立して離党したことで、いずれも組織としての結束に疑問符がついた。

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