海上自衛隊の護衛艦「ありあけ」と「せとぎり」が4月12日、南シナ海を臨むベトナムの“軍事要衝”カムラン湾に寄港した。日本の艦艇寄港は、戦後初めてのことだ。
昨年11月にハノイで行われた日越防衛相会談では、航行の自由の重要性を訴えていくことで一致し、海自艦艇を寄港させることで合意した。寄港したのが、毎年行っている哨戒機のパイロットや戦術飛行士の要員となる飛行幹部候補生を乗せた練習航海部隊とはいえ、それが早くも実現したことになるわけだが、そもそもなぜこの寄港が重要な意味を持つのか。それを読み解くには、カムラン湾と中国の南シナ海進出との深い関連を見ていく必要がある。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン