ここまで説明してきたような、常に国家の存亡がかかっているような状態では、国民はみんなびくびくしているわけです。私が最初にイスラエルに行ったのは1970年代なのですが、当時はバスやタクシーに乗ろうがスーパーマーケットに行こうが、ずっとラジオがつけっぱなしでした。それは、イスラエルをとりまく状況がどうなっているのかを、国民が常にわかっていなければならない、なぜなら、いつ動員がかけられるかわからないわけですから。私が訪れたのは、そうした非常に大きな社会的な緊張状況が続いていた最後の時期でもありました。
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