『シャルリー・エブド』襲撃事件から5年半:「裁判」で明かされる「IS将軍元妻」の証言

執筆者:国末憲人 2020年9月15日
カテゴリ: 政治
エリア: ヨーロッパ
アメディ・クリバリが立てこもったユダヤ教徒向けスーパー「イペール・カシェール」。当時、犠牲者4人の写真が掲げられていた (2015‎年‎3‎月‎21‎日、筆者撮影)

 

 イスラム過激派のテロ遂行能力をまざまざと見せつけ、また表現の自由へのあからさまな挑戦として論議も呼んだ、2015年パリの風刺週刊紙『シャルリー・エブド』襲撃事件を巡る裁判が、発生から5年半あまりを経て9月2日から始まった。

 襲撃を実行したサイード・クアシとシェリフ・クアシの兄弟と、襲撃事件と連動したユダヤ教徒向けスーパー「イペール・カシェール」立てこもり事件の主犯アメディ・クリバリは現場で射殺された。法廷はこの3人以外の被告を裁く場となる。11月10日までパリ市裁判所で開かれる。

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執筆者プロフィール
国末憲人(くにすえのりと) 東京大学先端科学技術研究センター特任教授 1963年岡山県生まれ。85年大阪大学卒業。87年パリ第2大学新聞研究所を中退し朝日新聞社に入社。パリ支局長、論説委員、GLOBE編集長、朝日新聞ヨーロッパ総局長などを歴任した。2024年1月より現職。著書に『ロシア・ウクライナ戦争 近景と遠景』(岩波書店)、『ポピュリズム化する世界』(プレジデント社)、『自爆テロリストの正体』『サルコジ』『ミシュラン 三つ星と世界戦略』(いずれも新潮社)、『イラク戦争の深淵』『ポピュリズムに蝕まれるフランス』『巨大「実験国家」EUは生き残れるのか?』(いずれも草思社)、『ユネスコ「無形文化遺産」』(平凡社)、『テロリストの誕生 イスラム過激派テロの虚像と実像』(草思社)など多数。
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