2023ヒロシマ・サミットに託された「気候クラブ」というバトン

執筆者:岩間陽子 2022年7月12日
エリア: ヨーロッパ
集合写真に納まる岸田文雄首相とG7の首脳ら(ドイツ・エルマウ)(C)EPA=時事
G7サミットでドイツの提唱した「気候クラブ」の年内発足が合意された。エネルギー危機と気候変動対策には、途上国を巻き込んだ新たな枠組みと技術革新が重要であると筆者は言う。来年のヒロシマサミットに向けてバトンを託された日本。示すべきアジェンダは?

 

「ヒロイズム」から「戦争の真の顔」が現れる季節へ

 エルマウからマドリッドへと続いたG7とNATOの首脳会議は、2022年の前半の終わりを告げる花火のような数日であった。

 まずドイツ南部の保養地シュロス・エルマウでG7サミットが行われ、続いてマドリッドでNATO首脳会議が行われた。この2つは、国際法違反のウクライナ侵略を行ったロシアと、それを支援して恥じるところのない中国という圧政国家群に対して、自由主義諸国が団結を示す場であった。そして、参集したリーダーたちは、とにもかくにも、団結を示して一同笑顔で集合写真に納まることができた。

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執筆者プロフィール
岩間陽子 政策研究大学院大学教授。京都大学法学部卒業、同大学院法学研究科博士課程修了。京都大学博士。京都大学助手、在ドイツ日本大使館専門調査員などを経て、2000年から政策研究大学院大学助教授。同大学准教授を経て、2009年より教授。専門はドイツを中心としたヨーロッパの政治外交史、安全保障、国際政治学。著書に『核の一九六八年体制と西ドイツ:』、『ドイツ再軍備』、『ヨーロッパ国際関係史』(共著)、『冷戦後のNATO』(共著)、Joining the Non-Proliferation Treaty: Deterrence, Non-Proliferation and the American Alliance, (John Baylisと共編著、2018)などがある。安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会、法制審議会、内閣府国際政治経済懇談会など、多くの政府委員会等のメンバーも務める他、(財)平和・安全保障研究所研究委員、日経Think!エキスパート、毎日新聞書評欄「今週の本棚」・毎日新聞政治プレミア執筆者も務める。
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