国際株価指数として知られるMSCI指数の算出方式が見直され、浮動株を重視する基準が導入されることになった。持ち合いなどが多く流動性の低い日本株は指標への組み入れ比率を下げられるため、数兆円規模の売り圧力が東京市場を襲うことになる。 二〇〇〇年十二月十日、中央欧州時間午後十二時十五分(日本時間十日午後八時十五分)――。 この日は日曜日で、どのマーケットもクローズしていたが、世界各国の機関投資家のファンドマネージャーたちは、この瞬間を固唾を飲んで見守っていた。果たしてこの瞬間に何が起こったのだろうか。

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