Δ(デルタ)

連載小説 Δ(デルタ)(23)

杉山隆男
沖縄県・尖閣諸島の魚釣島と北小島、南小島 (C)時事

 

【前回までのあらすじ】

海の次は、空――。航空自衛隊が、大陸から「センカク」方面に向かう識別不明の2機をキャッチ。那覇空港から、2機のF15が緊急発進した。センカク上空の警戒監視を強化するには、自衛隊による那覇空港のフル活用必須なのだが、「官民共用」がネックになりそうだった。

 

     20

「うおつり」が乗っ取られ、空自が尖閣上空でのCAP、Combat Air Patrolと呼ばれる空中警戒を本格化させることにしたときから、204、304飛行隊のオペレーションルームや両飛行隊を統べる飛行群本部と、空港との間では、15の発進枠をめぐって激しいやりとりがつづけられていた。

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執筆者プロフィール
杉山隆男 1952年、東京生れ。一橋大学社会学部卒業後、読売新聞記者を経て執筆活動に入る。1986年に新聞社の舞台裏を克明に描いた『メディアの興亡』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。1996年『兵士に聞け』で新潮学芸賞受賞、以後『兵士を見よ』『兵士を追え』とつづく「兵士シリーズ」は7作目の『兵士に聞け 最終章』で完結した。ノンフイクション、小説、エッセイなど精力的に執筆し、『汐留川』『昭和の特別な一日』『私と、妻と、妻の犬』など著書多数。
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