国際原子力機関(IAEA)が今週、イランの核開発に関する報告書を発表する。米中央情報局(CIA)など加盟国情報機関から得たインテリジェンスを基にまとめた定期的な報告書だが、これまでに明らかにされたことがない新事実が12ページにわたる付属文書に盛り込まれている、と米報道が伝えている。
第一点は、イランのパルチン軍事基地にバスほどの大きさのスチール製容器が配置されていることが、IAEA加盟国の偵察衛星写真から確認された事実だ。核爆発に必要な高性能爆薬の爆発実験に使われる可能性が高いとみられている。北朝鮮は1990年代、山岳地帯に月面クレーターのような多数の穴があることが偵察衛星で確認され、高性能爆薬の爆発実験を行なっていたことが分かった。
第二点は、イランがミサイル搭載用核弾頭のコンピューターモデル開発を行なっていることだ。
9月にIAEAの報告書が発表された際には、天野事務局長はミサイル搭載用核弾頭の技術開発に対して強い懸念を表明した。
今回はイスラエルなどから、イランの核施設攻撃を主張する声が一層高まる可能性がある。しかし、イランのウラン濃縮は米国、イスラエルによるサイバー攻撃などで大幅に遅れている、と伝えられている。
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