2004年アテネ五輪、女子サッカー準々決勝。初のベスト8に進んだ日本は、優勝候補アメリカと対戦した。試合はいつものごとく劣勢ながら、日本は山本絵美が右足から繰り出す美しいフリーキックで同点に追いつき、アメリカに食らいついていた。
アメリカは、1990年代に女子サッカーが本格的に発展し始めたときから、世界のトップに君臨している。アメリカでは、フットボールと言えばアメフトを指し、スポーツの中でも最高位に君臨していたのに対し、サッカーは女子どもやヒスパニック系移民のスポーツという扱いだったため、伝統とも花形スポーツのプライドとも無縁に、独自の発展を遂げたのだ。
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