【インタビュー】ピーター・メンツェル フェイス・ダルージオ 世界の食卓から知るグローバリゼーション

執筆者:草生亜紀子 2006年9月号

 北京市の東百キロ、ウェイタイウ村に暮らすツゥイ・リェンユーさん(五九)一家六人の一週間の食費は、およそ四百五十五元(約六千七百円)。畑からの収穫だけでは十分でなく、息子が出稼ぎ先の北京で得た金で食糧を買う。食卓に並べられた一週間分の食材は、新鮮な野菜や果物で溢れている。 一方、北京市中心部に暮らす市職員のドン・リーさん(三九)一家四人の食費は、千二百三十元(約一万八千三百円)。テーブルには一人息子の好物のケンタッキー・フライドチキンやハーゲンダッツのアイスクリーム、寿司やブリトーなど外国の食べ物も並ぶ。買い物は、カルフールかイトーヨーカドーに行くという。

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執筆者プロフィール
草生亜紀子(くさおいあきこ) 翻訳・文筆業。NGO職員。産経新聞、The Japan Times記者を経て、新潮社入社。『フォーサイト』『考える人』編集部などを経て、現職。
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