【インタビュー】ニーアル・ファーガソン(米ハーバード大学教授(歴史学)) 待ち受ける「二つの未来」

[ニューヨーク発]「百年に一度」と言われた経済危機の顕在化から一年半。世界はどう変わったのか。私たちは果たして危機的状況を脱したといえるのか。金融危機に続き、国家財政の危機が先進諸国にまで迫るなか、未来に影を見る者は少なくない。
 大著『憎悪の世紀』で、なぜ二十世紀が血塗られた戦乱の時代になったのか、帝国論から分析して注目を集めた気鋭の歴史学者ニーアル・ファーガソン氏は、金融史の専門家として、近著『マネーの進化史』で、マネーがいかに世界を動かしてきたか、そして、二〇〇八年のリーマンショックにつながる経済危機がなぜ起きたのかを歴史的推移から解き明かしてみせた。
「金融史に対する無知こそが金融危機を引き起こした」と断じるファーガソン教授に、世界はどこへ向かおうとしているのか、滞在先のニューヨークで三月はじめに聞いた。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
草生亜紀子(くさおいあきこ) 翻訳・文筆業。NGO職員。産経新聞、The Japan Times記者を経て、新潮社入社。『フォーサイト』『考える人』編集部などを経て、現職。
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