日本の新聞が「部族対立」という言葉でアフリカの紛争を説明していたら、それはウソだと思った方がよい----。新聞記者の私がそう書くと何事かと思われるかも知れませんが、私はそう思っています。私はこれまで、新聞記事でも雑誌や単行本でも、部族対立という言葉でアフリカの紛争を説明したことは一度もありません。ケニアの現職閣僚を含む6人が、近くオランダ・ハーグの国際刑事裁判所(ICC)に「人道に対する罪」で召喚されるというニュースを聞き、改めて何でも「部族対立」の枠にはめたがる報道の過ちについて考えています。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン