人類が戦争を始めたのは農業を選択したことがきっかけだったのだそうだ(コリン・タッジ著『農業は人類の原罪である』新潮社刊)。農業は余剰を生みだし人口爆発を誘発し、民は新たな土地を求めて隣人と争い始めたのだ。人びとは強い指導者と他者を攻撃するための大義名分=「正義」を求めたが、いまだに、世界中が自国に都合の良い「正義」を主張しあっているのだから、当分、人類は戦争から解放されないだろう。それぞれに正義があるのだとすれば、敗れた者の歴史が正当に伝わっているとは限らない。今回は「東国の軍団」にスポットを当てたい。

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