
出雲大社境内から発掘された、巨大な木柱の模型(筆者撮影、以下同)
出雲は神話と歴史時代に、何度もいじめられていた。だから『日本書紀』は、その祟りが恐ろしくて、巨大な社殿を建てたと記録する。
とは言っても、出雲を神話の主役に据えた意図が、見えてこない。現実には、多くの地域がヤマト建国に携わり、そのあと起きた主導権争いで、日本海側の奴国[なこく](福岡市)やタニハ(但馬、丹波、丹後、若狭)は痛い目に遭って衰退している。出雲だけが栄え、滅びたわけではない。
なぜ出雲大社の本殿は巨大なのか
そこでまず、出雲大社に注目してみよう。今でも本殿は巨大だが、以前はもっと大きかったようなのだ。

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