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藤原宮跡の発掘現場。日本の夜明けとなる朝賀がここでくり広げられた。しかし蓋を開けてみると……(筆者撮影)
藤原宮跡(奈良県橿原市)の大極殿院南門の南側で、整然と1列に並ぶ7基の柱穴が2016年に見つかった。元日朝賀の式典の様子を知る手がかりになると期待されているが、それは、『続日本紀』大宝元年(701)春正月の次の朝賀にまつわる記事と、そっくりだったからだ。すなわち、
「大極殿院南門(原文は正門=せいもん=)に烏形(うけい、金銅製の3本足の烏)をあしらった旗(幢=はた=)を立て、左には日像(にっしょう)、青龍、朱雀の旗(幡=はた=)、右は月像(げっしょう)、玄武、白虎の旗を立てた」
とある。
ここにある青龍は東、朱雀は南、玄武は北、白虎は西を意味する神獣たちだ。中央の烏は、天皇家の象徴と考えられている。きらびやかな朝賀の演出である。
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