日本史上「最古の元旦」の記録は、神武天皇(神日本磐余彦=かむやまといわれびこ=)の即位にまつわる『日本書紀』の記事だ。「辛酉年(しんいうのとし、西暦紀元前660年)」に畝傍山(うねびやま、橿原市)の東南の麓に橿原宮(かしはらのみや)を建て、王位に就いたのだ。「辛酉」は1260年に1回めぐってくる特別な年で、中国の讖緯説(しんいせつ)によれば、革命的事件が起きるとされている。だから『日本書紀』編者は、初代神武天皇の即位年にふさわしいと考えたのだろう。
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