中国WTO加盟20年、もはや「恒大ショック」「デカップリング」でも巨大市場に靡く米国マネー

執筆者:滝田洋一 2021年9月22日
エリア: アジア 北米
不動産バブルの崩壊が懸念される中でも、米国マネーは中国市場に流れ続けた(9月16日、中国恒大集団の本社=深圳市に押し掛ける人々) ⓒAFP=時事
2001年は中国のWTO加盟によって世界経済が大きな転機を迎えた年でもあった。20年で同国のGDPは12倍に急拡大。バイデン政権の強硬姿勢を内側から突き崩すように、米産業・金融界の中国シフトは止まる気配を見せていない。国際外交の大テーマである「対中包囲網構築」は、TPP正式参加申請まで繰り出す巨大市場の圧力に一方的に押されている。

 2001年は世界経済の舞台転換を促す年となった。9月の同時多発テロを機に米国はアフガニスタンにイラクにと戦線を延ばし、その経済を疲弊させた。だが01年はもうひとつ大きな転機となった。中国が世界市場に乗り出す跳躍台となった、世界貿易機関(WTO)への加盟である。米国の産業界は、中国を安価な製品の供給拠点として、そして巨大な市場として期待した。

カテゴリ: 政治 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
滝田洋一 1957年千葉県生れ。日本経済新聞社編集委員。テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」解説キャスター。慶應義塾大学大学院法学研究科修士課程修了後、1981年日本経済新聞社入社。金融部、チューリヒ支局、経済部編集委員、米州総局編集委員などを経て現職。リーマン・ショックに伴う世界金融危機の報道で2008年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。複雑な世界経済、金融マーケットを平易な言葉で分かりやすく解説・分析、大胆な予想も。近著に『世界経済大乱』『世界経済 チキンゲームの罠』『コロナクライシス』など。
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