
クアッド首脳会議に臨んだモディ印首相とアルバニージー豪首相(C)AFP=時事
アジア・太平洋において自由や民主主義、法の支配といった価値観を共有する日米豪印4カ国「クアッド」の首脳会談が5月24日に東京で開催された。海洋進出や軍拡を加速させる中国ににらみを利かせるとともに、ロシアのウクライナ侵攻という新たな問題への対処も迫られた4カ国だったが、会議前日に就任したばかりのアンソニー・アルバニージー豪首相を盛り立て、「対中国」ではしっかりと結束をアピールすることができた。
経済・防衛で関係を深めるインドとオーストラリア
両国は2006年に「防衛協力覚書」に調印、2009年には「安保協力に関する共同宣言」を出している。クアッドと同じ日米豪印による合同軍事訓練「マラバール」などを通じてこれまでに10回の2国間演習、17回の多国間演習を実施しており、相互の兵員派遣や兵器の共同開発・生産にも乗り出した。

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