「イオン」「ヨーカ堂」「オーケー」「ロピア」――首都圏食品スーパー最終決戦の勝者

執筆者:中井彰人 2024年7月24日
タグ: 日本
エリア: アジア
イオングループUSMHはいなげやを子会社化して、国内最大の食品スーパーが誕生した[記者会見した(左から)イオンの吉田昭夫社長、いなげやの本杉吉員社長、USMHの藤田元宏社長=2023年4月25日、東京都千代田区](C)時事
「いなげや」を傘下入りさせたイオングループが関東地区でもトップシェアを獲得し、この国内最大の食品マーケットでも決勝リーグが始まるだろう。ただ、その勝ち筋は必ずしも規模だけでは定まらない。隠れた強みを発揮している有力プレイヤーを多角的に分析する。

 2024年6月、食品スーパー、「いなげや」の株主総会でユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)との株式交換が承認されたことで、いなげやはイオングループの関東地区食品スーパーUSMHの子会社となった。これによりUSMHは、マルエツ、カスミ、マックスバリュ関東、いなげやの4社がぶら下がる巨大食品スーパー連合となり、その営業収益単純合計はUSMHの7066億円に、いなげやの2614億円が加わり、9680億円という国内最大の食品スーパーが誕生した(昨年度のトップは同じくイオングループの中四国食品スーパーを統合したフジ)。

 三重県発祥のイオンは、かつては関東で出遅れ感もあったが、有力スーパーをM&AによってUSMHとして組成することで、ついに国内最大のマーケットである関東でトップシェアを確立した。このマーケットにおいても、決勝リーグが始まろうとしている。そのメンバーに残るのはどの企業なのだろうか。

この記事だけをYahoo!ニュースで読む>>
カテゴリ: 経済・ビジネス
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
中井彰人(なかいあきひと) 流通アナリスト。みずほ銀行産業調査部シニアアナリストとして12年間従事。2016年同行を退職後、流通アナリストとして独立。流通・小売関連の執筆活動を始め、新聞や雑誌など多数のメディアへ寄稿する。著書に、『図解即戦力 小売業界のしくみとビジネスがこれ1冊でしっかりわかる教科書』(技術評論社)、『小売ビジネス』(クロスメディア・パブリッシング、共著)がある。
  • 24時間
  • 1週間
  • f