安倍晋三首相は十月八日、一泊二日で北京を訪問し、胡錦濤国家主席らと会談した。中国は安倍首相をどう瀬踏みしていたのか。そのもてなしから推測してみよう。 一連の行事と会談をこなした夜、人民大会堂で温家宝首相主催の晩餐会が開かれた。そのメニューである。 〈料理〉 前菜 燕の巣のスープ 伊勢海老ニンニク炒め マツタケと野菜炒め 牛のアキレス腱醤油煮込み クルミ入り焼きパイ 点心(デザート) 水果(フルーツ) 〈飲みもの〉 長城干紅〇二年(赤ワイン) 長城干白〇二年(白ワイン) 中国の歓迎宴の基本は、デザートを別にして、スープ一品と料理四品の「四菜一湯」。ゲストによって品数を増やすが、安倍首相は「四菜一湯」の基本構成。比較的あっさりした軽めの内容である。

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