[エルサレム発]今年、日本はノーベル賞で大いに盛り上がった。物理学賞と化学賞で一年に四人の受賞が決定(現在は米国籍の南部陽一郎氏も含む)。日本では一九四九年に湯川秀樹氏が物理学賞を受賞以降、わずか十六人のノーベル賞受賞者のうち四人が集中したのだから、フィーバーも当然と言えるかもしれない。 一方、日本人ではこれまで受賞者が一人もいない経済学賞は、ユダヤ系米国人のポール・クルーグマン氏への授与が決定した。ユダヤ系がノーベル賞を受賞するのは、一九〇一年の第一回以来、百七十八人目。これまでの全受賞者の実に二割以上を占めており、「ユダヤ人は教育水準が高い」という世界の“常識”を裏付ける結果となっている。
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