昨年九月十一日、岡本行夫さんと私がエンジェルとして創業者たちと投資交渉に当たる日がやってきた(前号参照)。場所はサンフランシスコ・エアポート・マリオット・ホテル。スイートルームといっても名ばかりの殺風景な一室に、創業者チーム三人、岡本さんと私、臨時に構成した投資専門家チームから二人が集まった。四角いコーヒーテーブルのまわりのくたびれたソファに、七人がひしめくように坐って、交渉が始まった。 私たちは条件さえきちんと合意すれば、この場で投資を決定する意志を固めていた。問題は、創業者チームが私たちの検討結果を真摯に受け止め、建設的な契約条件を組み立てることができるかどうかにかかっていた。
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