「漁夫の利」を狙うウォロシン大統領府長官とイワノフ安保会議書記[モスクワ発]昨年五月のプーチン新政権の発足以降、ロシア情勢はすっかり安定した感がある。だが、政権安定を下支えしてきた国内経済の回復基調には徐々にかげりが見えつつある。昨年、七%という経済成長率の原動力となった原油市況の高騰が峠を越えたからだ。政争の芽はすでに、プーチン政権が着手しようとしている独占企業体の改革論争にかいま見られるようになっている。「あなたの改革案は全く不明朗だ。国家の利益を損なう可能性がある」「私は自分の責務を履行している」
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