サッカー・ワールドカップ(W杯)は、日韓両国の相互理解の促進やアジアの活躍など、さまざまな政治的シグナルとメッセージを投げたが、私はアフリカに世界の目を向けさせた点を記しておきたい。 もっともW杯だけだったら、こうはならなかっただろうと思う。奇しくもW杯と並行して開かれたカナダ・カナナスキスの主要国首脳会議(サミット)は、アフリカ支援を中心議題に据えていた。W杯は国際政治と共鳴し合って、アフリカへの関心を過去見られなかったほど高めたのである。 W杯グループリーグにはアフリカから五カ国が参加したが、功労者は何といってもセネガルとカメルーンだ。セネガルは韓国で、カメルーンは日本でと、それぞれの開催国で話題をさらった。

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