世界同時株安の様相である。8月17日終値で2万620円を付けていた日経平均株価は25日終値で1万7806円と、1週間で2800円あまりも下げた。中国・上海株市場の急落が引き金には違いないが、急ピッチで上げ過ぎた米国株の反動や、強気が横溢し始めた日本株の調整などが重なった。今年、1万7325円で始まった日経平均株価は、6月24日に2万952円の年初来高値まで3600円余り上昇したが、その上昇分の7分の6が吹き飛んだ格好だ。
「幸運続きだった安倍首相は、運にも見放されたんじゃないか」
アベノミクスを見守り続けているエコノミストの1人は語る。4~6月の実質国内総生産(GDP)が前の期の1~3月に比べてマイナスとなり、改めて国内消費の弱さに注目が集まった。マイナスは一過性に過ぎないという見方が多数だが、アベノミクス景気が腰折れし始めたのではないかという声もある。そこへ株価の急落が重なったのだ。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン