北朝鮮「対南担当」は誰に(上)「金養建の突然死」への疑問

執筆者:平井久志 2016年2月2日
エリア: アジア
北朝鮮でミサイル発射に向けた兆候がある中、1月29日夜に防衛省敷地内に配備された地対空誘導弾パトリオット(PAC3)(1月30日撮影)(C)AFP=時事

 北朝鮮北西部の平安北道鉄山郡東倉里にある事実上の長距離弾道ミサイル発射場である「西海衛星発射場」で、車両や人の動きがあり、長距離ミサイルの発射準備を進めている兆候が確認された。共同通信が1月28日未明に日本政府筋の話として報じ、米国や韓国の政府当局もこの動きを確認した。
 米政府当局者は1月28日に、北朝鮮が「人工衛星発射」として、数週間以内に長距離弾道ミサイルを発射する可能性があると述べた。北朝鮮が1月6日に行った4回目の核実験に続く挑発的な行動に出る可能性が出てきた。過去3回の核実験では、まず長距離弾道ミサイルを発射して、核実験を行ったが、今回はそれが逆になる可能性が強まっている。

カテゴリ: 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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