三菱商事「価格破壊」が暴いた「政商」再エネ・ベンチャーの不都合な真実

執筆者:町田 徹 2022年3月15日
タグ: 脱炭素 日本
ぬるま湯に浸かった業者を守っていては、日本はカーボンニュートラルに遅れるばかり(21年5月21日、G7気候・環境相会合で発言する小泉進次郎環境相=当時) (C)時事、環境省提供
千葉沖・秋田沖の洋上風力発電所建設に関する入札で、三菱商事が圧倒的な低価格での電力供給を打ち出した。入札に敗れた再エネ・ベンチャーは自民党にロビイングを繰り返すが、この価格破壊が剥き出しにしたのは、手厚い固定価格買い取り制度(FIT)が再生可能エネルギーコストを高止まりさせてきた現実だ。化石燃料高騰に直面する日本は、再エネ、なかでも洋上風力発電をめぐる欺瞞を破らねばならない。

「風力発電がカーボンニュートラルの成否を決める。先ほど河野(太郎・前規制改革担当大臣)さん、秋本(真利・衆議院議員)さんから話が出たように、今回(の洋上風力発電基地の開発権の入札では)、三菱商事が3件総取りとなった。が、(同社の)運転開始は早くて2028年だ。(これに対して、)他の事業者はそれより早い運転開始を掲げて応札したのに勝てなかった」――。

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執筆者プロフィール
町田 徹 1960年大阪生まれ。経済ジャーナリスト、ノンフィクション作家。神戸商科大学(現・兵庫県立大学)卒業後、日本経済新聞社に入社。米ペンシルべニア大学ウォートンスクールに社費留学。雑誌編集者を経て独立。「日興コーディアル証券『封印されたスキャンダル』」(『月刊現代』2006年2月号)で「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」大賞を受賞。著書に『電力と震災 東北「復興」電力物語』『行人坂の魔物 みずほ銀行とハゲタカ・ファンドに取り憑いた「呪縛」』などがある。2014年~2020年、株式会社ゆうちょ銀行社外取締役。2019年~、吉本興業株式会社経営アドバイザリー委員。
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